239 ただより恐い物はない

ここの所、気温が急上昇しています。
名古屋の青果市場(お店の人が仕入れを行う所です)には冷蔵庫が
ごく一部しかありません。基本的には翌日には全部売れてしまいますから、
あればあったで便利だと思いますが、物理的にも無理だと言われています。
全体からすればパーセントにも出て来ないような数量だと思いますが、
売れないままに廃棄処分される青果物も目の前で見ていたら
恐ろしいような物量になります。

市場に集められた商品は「相場(そうば)」に応じて価格が決められ、
当日までにはすべて売り先が決まってしまいます。だから、
市場での残と言うのはほとんどありません。
しかし、仲卸し(市場に入荷した商品を買い上げ、小売店に売る方々)は
小売店からの発注を受けて納めますから、多少のストックは常備持っています。

どこでどうなったのかわかりませんが、目の前にキャベツが100ケースくらいあります。
現在1玉100円から150円くらいで店頭販売されていると思いますが、
このキャベツをあげるから持って行きなさいと言われます。
見れば葉が多少黄色の物もあるし、暑さのせいでとろけかかっている物もあるようです。
これは「食べ物」かとの問題なら、一皮二皮めくればどうってことなく食べられます。
それこそ皮むいて半分に切ったり、細かく切れば食べ物としては充分だと思います。

しかし、ここでの話は食べられるかどうかではありません。
私も商売をしているのですから、
このかわいそうなキャベツをなんとかしたいと心では思うのですが、
なんとも出来ないのです。

キャベツにも鮮度があります。
それはまず見た目を重視されることは間違いがないのです。
この様なキャベツを外葉だけとは言え、むいてしまうと並べた段階で
白っぽくなってしまいます。
するとお店としての鮮度感が失われてしまいます。
この事が致命的になることもあるのです。
だから、せっかくの申し出でしたが、ご辞退させていただきますと断りました。

もちろん、この様な事は昔に経験しましたが、ただでもらってくるのはいいけど、
売れる量とごみの量が同じくらいになって、むいているだけで気持ちが萎えてきます。
いくらもったいないとは言え、精神面でもよろしくありません。
パートさんにも変な顔されますからね。。。







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