236 金になる料理

流行っていない飲食店が「当店は家庭料理を売りにしている」と言います。
その道の料理人が食べると、これは「ただの家庭料理」であって、
とてもお金を頂戴できる料理ではないと言います。
本当にこれでお金が取れるのか?お客さんが喜んでくれるのか?
と作った方に聞かれます。

味にばらつきが出る、食材の取り合わせが悪い、見た目が悪い等を考えれば、
最近の若い子の方が感性が豊かだと思う。
見栄えは悪いが味はいいでは、今の時代通用しないと思います。
ましてや市販の調合調味料を使ったり、冷凍食品や簡易素材を
利用していてはだめだとも言われます。

一方、地方において名物おばちゃんと言う料理名人がいらっしゃいますが、
地で取れた物を美味しく食べる方法を知っています。
食材がいいのでそんなに手を加えなくても美味しく作れると言う料理や、
一手間も二手間もかけた手の込んだ料理もあります。
調味料にしても自家製味噌や料理を作る道具まであるくらいです。
*道具とは、押し寿司に使う型枠や大阪の人ならたこ焼き器。
名古屋で言えば味噌煮込みの土鍋等でしようか*

この様な「お母さんの味」を売り物にしている民宿や旅館はあります。
背景として、その地で採れるであろう産物を利用したり、
地方食として根付いている文化があるからこそ、
食べに行った人がふれ合う形になるので美味しいと感じるのでしょう。

同じ家庭料理だと言うのですが、何がこんなにも違うのかと考えたときに、
食材の事を知り尽くしているか、いないのかの違いだと思います。
郷土料理は家庭料理でもありますが、親から受け継いだ料理や味は、
その物をどうやって料理したり、食べたりすれば美味しく食べられるのかを
考えた歴史があると思います。

先ほどの話しに戻りますが、普段作られている家庭料理でも
美味しく作られる方もいらっしゃいます。
これらを美味しくできるからと言って料理屋さんとして通用するのかと言えば
疑問が残ることでしょう。
ある部分で美味しいのは当たり前のことで、
商売になるとそれ以上のことを要求されるからでしょう。
ここでは別に商売をはじめる方に書いているわけではありませんが、
誰にでも愛される料理と言う物は存在しないと私は思います。
しかし、ある一部の人が心を打つくらいの料理を作ることも可能だと思っています。
郷土料理もそのひとつでしょうか?
全国津々浦々郷土料理はありますが、自分のお国料理として作る事ができる方が
どれくらいいらっしゃるのでしょう。

金になる料理とは、おもてなし料理にも通じる料理だと思います。
見知らぬ地に引っ越しをしたときにでも、みなさんが自分の郷土料理を作り、
もてなしをすることは、食べていただく方にとっても大変うれしいことだと思います。
ましてや味が口に合えば感激されることでしょう。
この方が作られる料理なら、お金を出してでも食べたいと思うこともあります。
まだまだ近所には、当地の名物料理を出来る方がたくさんいらっしゃいます。
聞いてでも出来るようになることはすばらしいことだと思います。
何か1品でも、この様な料理をみなさんにも覚えていて欲しいと思いました。







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