208 もめごとと違うからね

とっても仲がいい二人なんですが、事ある事に喧嘩をしているようです。
この話はフィクションなのかもしれません・・・

二人は「絹さやえんどう」を栽培していて、ある日の出来事です。。。
因幡「俺んとこと、お前の所のが一緒の値段で売れたと聞いて驚いたぞ。
しかし、これを見て安心したわ。
俺んとこは2キロで2千円やけど、お前のは4キロで2千円。
やっぱり俺んとこの方が高いわ」

近藤「それがどうした。お前の所も10箱出したんなら2万円じゃ。
俺んとこも10箱出したから2万円じゃぞ。同じじゃないか」

因幡「同じって、、お前の所は倍も出してと言うとるだろうがぁ」

近藤「量とかの問題やあらへんやろ。
俺達夫婦で5時間もやっていれば、これくらいの量が箱詰めできるんや。
お前んとこみたいに、大きさも揃えるわ、きれいに並べて、
いったい何時間かかっていると言うのや」

因幡「俺んとこも一緒だわ。おっかぁと一緒にやって5時間もやればええんや。
しかしやでぇ、そんな大きさもバラバラ、枝も葉も入っている様なやつがどこがええのや」

近藤「あんなぁ、絹さや言うても筋は誰でも取ること知っているんやで、
そんなきわで取ったかて、また、それから端を取って筋を取るわ。
ごみが家庭で出る言うても五十歩百歩の世界だわなぁ」

因幡「腹立つやっちゃなぁ。俺はいいもんが作りたいだけなんやで」

近藤「いいもんって何や。そんな箱の中できれいに並べたかて、
スーパーに行ってしまえば、パックか袋にされるだけやろ。ただ見た感じがきれいやとか、
作業効率があがる言うだけじゃ。
俺んとこのは大きいも小さいも入っているが野菜らしくも見えるし、
新鮮やとアピールもできるわなぁ。だから、あんまり実も手で触れんようにしているんじゃ」

因幡「ええかぁ、そんな大きさがバラバラやったら料理もしにくいんとちゃうかぁ」

近藤「料理って何?大きいのは、お吸い物とかにして、
小さいやつは卵でとじればわからへんやないの。
そんなのは料理する人が考えたらええやん。野菜は小さいのもあるし、
大きいのもあるのが普通の事で、ここで仕分けるか家庭で仕分けるかの違いやでぇ。
そんな難しいことをぐちゃぐちゃ言うてきたら誰がするんや、
一個一個選別でもしろって言うのかぁ」

因幡「当たり前やんか。選別するからお金になるのであって、
なんでもかんでも入れればいいって言うもんでもないやろ。
それは手抜きか、怠慢なんやなぁ」

近藤「お前なぁ、現実を知らなすぎるんやでぇ。
世の中は競争社会なんやで、中国からはどんどんと輸入され、
4キロで2千円もしないんやで。こんなやつとどうやって戦う言うの?
いかにコストをかけずにと考えたときに、この様なやりかたを編み出したちゅうわけや」

因幡「お前の方がアホだと思うわ。
そんなのに巻きこまれんようにと選果基準を厳しくしたり、
よりすぐりを作って付加価値をつけようとしているんやでぇ。
それにそんな無茶苦茶していたら市場かて買ってくれへんし、値もつかんようになるわ」

近藤「お前んとこは収穫後の選別とか難儀な事しているんだろう。
出荷するための作業が負担になっているやろなぁ。
俺んとこは出荷するための作業なんてちょいちょいやでぇ。
そのかわり収穫作業はめいっぱいやっているから量で額を稼いでいるわ。
現実にはキロ単価で半分でも同じ結果は出せるわなぁ」

・・・・・
・・・
・・話は尽きないようですが、この事をどの様に考えればいいのだろうかと思いましたが、
お互いにお客さんがいて、全部売れてしまえばいいことかと思います。
しかし、相場があり高く売れたり、安く買いたたかれたりすることも現実には
あると思います。
出荷経費もでないくらい相場が安くなると困り果てる問題だと思いますが、
ある程度、年間を通してとか出荷にかかるシーズン経費は越えねばならない事だ
と思います。
もし、この様に極端ではありませんが、二人の生産者がいた場合、
私はどちらを支持するのかと思えば微妙な話だと思いました。
産地と消費地はどんどんと離れている現象がありますから、
どのようにしろ箱に詰めたり、運送したりの作業はともないます。
栽培・収穫・選果・出荷等の作業の中で物を作り出す以上に流通するまでに
かかる経費や作業が負担増になっていることも事実です。

以前、ドキュメンタリー番組で外国のたまねぎ栽培をしていました。
その中で、たまねぎの大きさが問題になっていましたが、日本からの要望は、
この大きさと決められていて、その大きさしか買ってもらえません。
その大きさだけを要望するから、それ以外は畑に放置されるしかないのです。
その国の人に言わせれば大きさが違うだけで、同じたまねぎじゃないかと言います。
規格が合わないからと言って、たくさん作らせ「欲しいサイズ」だけを持って
行かれたら後はどうすればいいのでしょうと悩んでいました。
我々消費者ではありませんが、畑に出向けば、
なんてもったいないことをしているのだろうと思います。
他に使い道はないのかとも考える事でしょう。
ただ、現実を目の前で見ていないから何も知らないだけだと思うし、
自分一人の力では何もできないと思うだけかもしれません。

先ほどの話に戻りますが、絹さやはそんなに量が食べられないので、
いい物を少し売ってもらえばいいのであって、
そんなに安くなくても1つの単位が100円とか200円なら別に問題はないと思います。
と、このお店を利用しています。

一方、大きい、小さいもあるがボリューム感と安さを感じるのであれば、
今晩はみんなで筋を取りながら、たっぷりと旬の味をいただきましょうと
メイン料理にでもしますと、この様に昔の八百屋さんみたいなお店で買います

販売店でも色々な形態のお店がありますから、
自分の考え方に合うお店を選択すればいいし、
売っている物が自分の「思い」を裏切らなければいいことだと思います。
消費者はわがままで色々とうるさいと言うけれど、
買う物もなかなか選択できないのも現実なのかなぁと思いました。







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