142 りんごジュース

以前、長野りんご産地を見学したときに伺った話です。
りんごは秋口から収穫されますが形がいびつだったり、
着色がきれいにでていないとりんごジュースやジャム等の原料用に出荷されます。
1本の木から1玉いくらで売れるようなりんごから、原料用として処理される
りんごもあるでしょう。
もちろんそれすらならないりんごは地面に落とされてしまうでしょう。
この原料用で出荷されるりんごの価格は信じられないほど安いです。
風呂おけの何倍もあるような容器にごろごろりんごが入っているって感じでしょう。

ここから更に加工し商品として流通するようになるためには多くの関係者を
渡り歩くのでこの様な価格設定になるのだと思います。
1リットルあたりいくらで売りたいからと段々と引き算が発生するのです。
おのずと生産者に支払われる金額は少ないものになるのでしょう。
この様にたとえ少ないお金でも換金できたのですが、今や国外から輸入したほうが
コストが安いと思えばどんどんと輸入します。

*輸入とは不思議な世界でりんごを生で輸入すると検疫とか手続きが色々と
面倒になりますが、原料として輸入すると「ただの原料」ジュース用とかジャム用なら
量もコンパクトになり規制がかからなくなる部分もあります*

生産者が受け取る下支えの部分がなくなった場合はやはり総収入にも響いてきます。
それこそ1個いくらで売れるりんごだけで生計を立てないといけませんから、
高く買ってほしい気持ちにもなります。
今や紙パックに入ったりんごジュース100%1リットルは100円台前半や
ズバリ100円で売られています。

この様に多少形が悪いのができたとしても加工用として販売すれば
多少のお金にでもなりましたが、今や望めなくなってきました。
どうしても生食用で付加価値の高いりんごを栽培する必要がでてきたのです。
この様な努力でおいしいりんごを作られようとしているのですから、
この旬の時期に精魂込めたりんごを味わって欲しいと思います。
ジュースでは味わえない、深い味がしますよ。








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