135 無添加・無着色

ここ愛知県は醸造所が多く点在しています。
醸造所とは味噌や醤油を作っている工場の事です。
たまにドライブに出かけると何々醤油や味噌の看板を見かけるのですが、
聞いたことのないような名前ばかりです。
たまたま、ふらっと醤油メーカー直売所に入って話を伺えた時の話ですが、
対応された方が社長さんで大変おもしろい話を色々と教えてもらいました。

この醤油の販売先ですが、ここの直売所と町内のスーパー・小売店、
後は遠くに送ったとしても業務用に料理店や食堂みたいな所が主な
販売先だそうです。
だから、私たちのまわりのお店で見かけることはないし、
運がよくて食堂等が使用していれば食べていたのかもしれません。

これぞ地元ならではの商品で、この地域で昔から愛されてきた商品なんでしょう。
社長さんは作りを一生懸命するが販売はどうも下手だからどうしようもないと
笑って話しておられました。
しかし、製造の話を始めたとたんに社長さんの考え方や製造に対する思いが
大変深いものだと感じました。
醤油ラベルに記載されていることでも、本当に必要最低限しか書かれていません。
今で言うレトロ感覚なのでしょうか、会社の屋号としょうゆが大書きしているだけで、
原料欄でも大豆・小麦・塩 これだけしか書いていません。

社長さんの話では・・・・
大豆は輸入大豆を吟味しながら使っています。味が変わることが嫌なので
私の舌に合うのであればどこの物でも別に構いません。
それよりも国産大豆を使って価格が上がれば誰も買ってもらえなくなるし、
醤油はあくまでも醤油であって主役にはなれません。
食材の味をひきだすのが醤油の役目だと思っています。
だから昔ながらの作りをしながら、どんな原料を使ってでも、
同じ味に作り上げるのが技術と違いますか
もっと言えば、毎年、原料や醸造時の温度等微妙な違いがあるのですが、
それを技術によって同じ製品に仕上げる事が職人としての仕事だと思っています。
だから、お客さんは普通に使われればいいことです。
それは、私も一生懸命作っているのですから、おいしく使ってもらいたいと思いますよ。
でも、醤油は基礎調味料であって難しい事を考えながら使う物ではないと思っています。
普通に作っていれば無添加・無着色は当たり前のことです。
わざわざ書かなくてもいいと思っていますよ。
だから私どもの醤油は書かなくても長いこと使い続ける人が多いのかと思います。
ラベルに無添加・無着色と書いてもあまり意味がないと思います。

聞けば聞くほどいい醤油なんだと思います。
ネット通販でも、この様な商品は探せると思うのです。
しかし、社長さんの話ではありませんが宣伝が下手で
「地元の人々に愛されればいい」の話では、この様な商品に巡り会うのも
難しい話かと思いました。

古来より各地には輸送手段がない時代に多くの醸造調味料を産みだしてきました。
地元で愛されている味噌などは、地方名が付けられていると思うのです。
みなさんのまわりでも少し足をのばせば見つかるような逸品があると思います。

ちなみにここの醤油メーカーでは懐かしい1升瓶で販売されているのですが、
価値から言って安い醤油だと思いました。
今でも瓶を持っていくと瓶代は引いてもらえます。








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