124 酢の物

秋田からうれしい便りが届いたのですが、東北では菊の花びらを食べる習慣があります。
一年中食用菊を販売しているそうです。
ここ名古屋でも青森から乾燥して板状になった黄色の菊は入荷しています。
以前は販売していましたが、あまり売れず、販売もしなくなりました。
やはり、食べられる方が東北出身者に限られるのが原因なのかとも思いました。
今ではお刺身に添えられる1センチくらいの菊を販売と言うより、
お刺身を買うと飾り付けで一緒に入っている程度です。
安いお刺身盛り合わせの場合はプラスチックにもなっていますね。

花びらが薄紫の藤色と言うのでしょうか、一番おいしい「もってのほか」です。
この菊は出荷時期があるそうで、今がその時期なのです。(山形に産地が多いそうです)
秋田から取り寄せますから、運賃を考慮し多少多めに送ってもらったのです。
そんなに高い物ではありませんが、
宅配便等を利用するとどうしても1個あたりの単価が高くなるからです。
菊の花だけを摘み取って袋に入っているのですが、
おすすめの食べ方はおひたし・酢の物ですと教えていただきました。

この様な食材は、興味がないとなかなか手に入る様な食材ではないので、
私はもう興味本位で食べたいばかりです。
前から聞かされていましたから、やっと来たかという感じでした。
若い子はさすがに「これを食べるのですか?」と聞きますが、
まあ、その様な食経験がないので仕方がないと思いましたが、
早速食べたく、これを酢の物にして下さいとお願いしました。
多少とまどった顔をしていましたから、
「花びらをむしって、湯がいてしぼり、甘酢で和えればいいです」と説明しました。

いつまでたってもなかなかできあがって来ないので、どうしたのかとのぞいてみると
まだ、何もせず他の人に聞いているのでした。今説明したと思うのですが、
どうしたかと本人に聞いてみると、酢の物を作ったことがないのです。
まあ、作ったことがないのなら仕方がないと思い、
一緒に作ってみましたが、彼女の話を聞いていると少し考えさせられました。

体のためには酢の物を食べるといいと言うことは知っていますが、
ここ何年も食べたことがないのです。
一番最後に食べたのが旅行に出かけて、夕食にきゅうりと若芽の酢の物が出たとの事。
親も酢の物をあまり好きではなかったので、作ってももらえなかったそうです。
では、本人が嫌いなのかと思えば、そうでもないと言うのです。
今は一人で暮らしていますから、酢の物を食べようと思うと食材は多いし、
失敗すると嫌になる。調理も面倒な感じがするし、酢の物だけで酢も買えない。
確かに料理レシピ等を見ると、酢の物・和え物は食べる直前に
和えないと水気が出ておいしくありませんと書いてあります。
これがネックになり、お総菜売場でもあまり販売はしていません。
酢の物は季節の野菜や海藻類・魚介類と組み合わせのバラエティーさでは
すばらしい料理方法だと思います。
酢の物と言って、酢を買って別に調理しなくても、
今では蟹酢や土佐酢・三杯酢等も販売されていますし、
これらの商品は小瓶で売られています。
なんでもさっと湯通しをして、水気をよくきって調味料で和えれば酢の物なんて
簡単にできます。
わかめでも乾燥わかめならもう切ってあるし戻すだけですと教えて上げると、
そんな簡単でいいのですかと聞かれます。
何かとてつもなく難しいことを考えていたのでしょうか
食べておいしければいいと思っていましたが、
どうも最初のきっかけがなかったのですね。
もちろん、菊の花はおいしく頂きました。
彼女が酢の物を好きになってくれるとうれしいのですが・・

「もってのほか」の由来はあんまりおいしいので、
食べせさるのはもってのほかから来たそうです。「ままかり」や「酒盗」もそうですね。








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