113 生産者との語らい

近郊農家の方で消費者に直接販売されている方が、みなさんで畑を見て欲しい、
一緒に食事をしましょうという会がありました。
食事は各自持ち寄りだったのですが、農家の方は収穫されたかぼちゃを
鍋いっぱいに煮てこられました。
青空の下で汗をかいた後に食べる食事は本当においしいものでした。

座談会が始まり、ある女性が話されたことが、少しおもしろかったので聞いて
欲しいのです。
「今度、幼稚園の庭で畑を作ろうと思います。何を作るのかは、
まだ、決めていませんが、自然農法や無農薬で作ろうと思うし、
有機栽培もやってみたいのです。どうしたら、いいのでしょう」

農家の方と言っても、70歳を越えたおじいちゃん、おばあちゃんです。
いつもお世話になっているので、たまには自分たちで作った農作物を手料理し、
みんなに食べさせたいと思って企画したのです。
おじいちゃんは虫が大量に発生したり、天候がずっと悪かったら
病気にならないように農薬も使用するが、すべて作物のことを考えてのことです。
第一、自然農法って何?有機栽培もわからんよと言われました。
この方が作る作物は市場には出回らないような格好がいびつな物も含まれるし、
規格なんてないですから大きい、小さいは当たり前です。ただ、鮮度は抜群、
味がいいと評判の作物なのです。

この作物をどの様にしたら、美味しくできるのか、ちゃんとできるのかを肌で
知っています。
農作業は手間しかないと言い切りますが、何をどの様に答えたらいいのか
返答に困っていました。
おじいちゃんには、何を作るのだけど、どうしたら美味しいのができるのと聞けば、
スラスラと答えていたでしょう。

ここで考えてしまったのは、このお母さんの言葉の意味です。
作物がどの様に生長していくのかも知らないし、何が作りやすくて、
作りにくいのかもわからないことでしょう。
ましてや、自然農法や有機栽培とは何かもきっとわからないと思います。
この様な情報は近所のスーパー等でも販売の際に使われている言葉
なんでしょう。
この作物は、自然農法で作られているからおいしいよとか、
有機栽培なのでひと味違うとでも書いてあったのでしょうか
それが、何を作るのかわからないが、名称だけ頭に入っているという感じです。
たまたま、このおじいちゃんだからよかったのかとも思いましたが、
自然農法や有機栽培実践者と話していたら、理解出来ないような話が
ポンポンと飛び出すのに大丈夫なのかなぁと心配になりました。
私にも難しい話はわかりませんが、
まず、何ができるのかを挑戦しながら色々と体験を積んで、
この様な質問というか話をした方がいいと思いました。
農業の奥深さを多少でも垣間見ましたから、
素人が恐ろしい質問をするのには驚きました。

自分たちが食べる分だけを作るのであれば、簡単に教えてもらえると思いますが、
市場に並んでいるような物を作ろうと思ったら、
できないと思った方がいいでしょう。
この様に感じるのは私だけなんでしょうか?









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