09 おばあちゃんはチャレンジャー

自分の食べる分をつくっているのだと言い、
猫の額ほどと謙遜する農家のおばちゃんですが、
毎年送られてくる「野菜の種カタログ」を見ながら、
色々と植えているようです。

「最近は横文字が多いのだが…プッチーニにズッキーニ植えたよ」
ズッキーニは、お店で売っているのを見たことがありますが、
きゅうりより少し大きい程度でバラ売りでした。
輪切りにして、炒め物で食べましたが、きゅうりというか、
うりに近い食感で、味がないものでした。

おばあちゃんが出してきた物を見て、驚きました。
大きさがへちま程あります。長さにして30pはゆうにこえます。
おばあちゃんいわく「ズッキーニもこれくらい大きくしないと
おいしくない」そりゃあ自分で作って、自分で食べているので
間違いはないのだろうと思いますが、それにしてもこの大きさは
普通じゃないと思いました。

「う〜んプッチーニねー、わからないな」と思っていると、またまた、
おばあちゃんが出してきたのが、おもちゃかぼちゃの様でオレンジ色をした
かぼちゃの子供でした。

「このかぼちゃは電子レンジでチーンだ。やわらかいからすぐ
食べられるぞ」おばあちゃんに野菜と料理方法を教えてもらい、
お店で売りました。お客様は「何これ」と聞かれますが、
全然売れません。一生懸命説明するのですが売れません。
見知らぬ野菜が並ぶと、味や価格に抵抗感があるのでしょうか。
食べてみておいしければいいのですが、
知らない物には手をださない感じがあります。

ふと私はおばあちゃんの言葉を思い出しました。
食べたことがない物においしいかまずいかはないだろう。
自分の味にしてしまえばいいのよ。
新しい野菜もただの野菜だよ。

煮たり、焼いたり色々してみるといいがねと。イタリアンレストランシェフも驚く
おばあちゃんの発言には「食のチャレンジャー」を感じますね。







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